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保育所の最低基準の見直しに向けて・・・「機能面に着目した保育所の環境・空間に係る研究」

厚生労働省、少子化対策特別部会の配布資料です。
「機能面に着目した保育所の環境・空間に係る研究事業について」
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/05/dl/s0519-6d.pdf
「結果の概要」
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/05/dl/s0519-6e.pdf

この研究は、保育所保育指針に基づいた保育が可能となるような保育環境を「空間」から考えてみたということのようです。
「動作空間」「単位空間」という考え方が基盤にあるそうです。

また、食事の場と午睡の場を分ける、「食寝分離」的な考え方も基本となっています。

生活の質の確保の観点から考えた建築設計からすると、保育所もまた、食事の場と午睡の場を分ける「食寝分離」の考え方を取り入れることが望ましい・・・のだそうですが、

「スペースの関係で子ども全員一斉に午睡や食事が強制され、個々の成長や体調に応じて本来異なってくる食事に係るリズムや、睡眠の量が犠牲にされることなどは避けることが望ましい」
「布団を用意する際の非常に多くの粉塵量が測定されたことなどから、衛生面の観点から食事の場と午睡の場を分けることが望ましい」
「厳格に言うと、具体的な空間設定(布団をどこに置くかなど)や、午睡のための専用室等を設けることまでが求められるが、目標とすべき基準においては、最低限必要な面積と考え方を示すことにより、具体的な空間設定などについては、現場や地域の創意工夫を生かせるようにする」

といった表現からは、ひっくり返せば、なんとも悲しい現実がそこにあるというなのです・・・。


もう一つの結論は・・・
「今回の研究事業における保育所に係る面積基準等の扱いについて」
○2歳未満児の保育室 4.11㎡/人
○2歳以上児の保育室 2.43㎡/人

※現行の面積基準
2歳未満児乳児室(1.65㎡/人)ほふく室(3.3㎡/人)
2歳以上児保育室又は遊戯室(1.98㎡/人)

保育所保育指針を実現するには現行基準は狭いといっているのですが・・・


「結果の概要」版を読むと、
【子ども1人当たりの面積の実態】
「全国の保育所等から無作為抽出した認可保育所4,097 か所、東京都認証保育所55 か所を対象」としたアンケート調査からは・・・
「乳児クラスの1 人あたり面積は、ほとんどの施設で現行最低基準に示された3.3 ㎡を超え、多くの保育所で4.95 ㎡(3.3 ㎡+1.65 ㎡)の空間が確保されている状況であった」
「一方、4~5 歳児クラスの1 人あたり面積は、2~2.1 ㎡が最も多く、最低基準である1.98 ㎡をかろうじて
確保している状況にあった」

【食寝分離の状況】
「乳児保育室においては、食寝同室の割合が全体の3/4 を占めており、そのうち、2/3 以上は食事と午睡が重ならない空間を確保できている」
「一方、3 歳以上児保育室では、食事と午睡を同室で行っている場合は全体のおよそ6 割であり、そのうちの7~8 割は食事のセッティングを片付けて午睡の準備をしているということが明らかになった」

「保育所の現状としては、0 歳児クラス室は「ほふく室」+「乳児室」の広さを確保している保育所が多い一方、2 歳以上児の保育室については最低基準ぎりぎりの面積しか確保できず、セッティングを変えることにより限られた空間でどうにか保育をしていると推察した」

ご明察!(?)
現場の実感を、数値で表してくれる調査はやはり必要だなあと感じた次第です。


(松山東雲 相馬)

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