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2011年度事業予定

実践研の会員の皆様の中には、被災地の方も多くふくまれます。
2011年度の「会員更新案内」「ニューズレター」の発送時期につきましては
今しばらく状況を見たいと思います。

現時点で決まっている2011年度事業予定のうち主なもののみ、ここでお知らせいたします。

●子どもと保育実践研究会「全国大会」

日程:2011年8月9日(火)・10日(水)
テーマ:「遊び」の質から「学び」を考える
会場:東京家政大学(東京都板橋区)

プログラム(予定)
8月9日(火)
13;00~13:15 開催挨拶
13:20~14:50 講演①(佐伯胖先生)
14:50~17:30 分科会
8月10日(水)
9:30~11:00 講演②(汐見稔幸先生)
11:00~11:15 子どもと保育実践研究会総会
12:30~13:00 分科会報告
13:00~15:30 シンポジウム(汐見稔幸・佐伯胖・小林紀子 コーディネーター:大豆生田啓友)

●子どもと保育総合研究所「冬季セミナー」
日程:2012年1月7日(土)・8日(日)
テーマ:「遊び」の質から「学び」を考えるPart2
会場:和泉短期大学(神奈川県相模原市)

大規模災害時の子どもの心のケア

※3月24日まで、このエントリーがトップページに表示されるように設定しています。

このたびの大災害では予断を許さぬ状況がいまだ続いていますが、被災されました皆様には心からお見舞い申し上げます。
子どもと保育実践研究会には、福島・秋田に地区実践研究会組織があり、被災地域からは例年、多くの実践者・研究者の皆様が研究大会・セミナーにご参加いただいています。
皆様とそのご家族が、どうぞご無事でありますように心からお祈り申し上げます。

全国の研究会員の皆様もまた、日々自分たちのできることをなしつつ、事態の推移を見守っていらっしゃることでしょう。
そして、何より心配なことは、大規模災害時の子どもたちの心のケアのことです。
子どもと保育総合研究所員のメーリングリストに、次のような情報が寄せられましたので紹介いたします。

また、日本小児科医会による「もしものときに…子どもの心のケアのために」(PDF
が、子どもの年齢別、大人自身のケアについてもまとめられています。
上記リンクをクリックしていただくとPDFファイルをダウンロードできます。


<以下引用>========================

災害後の子どものケアについて、大阪教育大学の学校危機メンタルサポートセンターの野坂祐子先生から重要な点をお送り頂いています。
野坂先生は臨床心理士として事件後の附属池田小学校にかかわっておられ、PTSDの専門家でいらっしゃいます。

【幼児のストレス反応】
・できごとのショック(ニュースなどによる)だけではなく、保護者や身近な大人の動揺した姿がストレスになることが多い。
⇒保護者は子どもの前ではできるだけ安定した態度でいるように。
⇒「大人同士の話」は、大人だけの場ですること。

・TVでは悲惨な場面が何度も報じられているので、それを見ることでストレス反応が生じることがある。
⇒子どもには最低限しかTVを見せないほうがよい。
⇒子ども向けのDVDを見せたり、外で遊ばせるなど、子どもの日常生活を大切にするように。

・ストレス反応として、もっとも多いのは「退行」。わがままに見える行動や、ゆびしゃぶり・夜尿などが増えるのは自然なことであって、心配する必要はない。ましてや怒るべきではない。
⇒子どものストレス反応を、保護者や保育者がよく理解しておくことが重要。

・余震など、子どもが不安になる体験の際には、大人が寄り添い、「大丈夫だよ」と声をかけて安心させること。  当面の間、いつも以上にスキンシップを増やし、安心させるよう心がけてほしい。
⇒「甘え癖がつくかも」などと心配する保護者がいるが、危機場面では、その心配はない。むしろ安心させたほうが回復が早い。

・(今後起こりうることとして)社会情勢が不安定になると、犯罪やさまざまなトラブル(デマや混乱なども含む)が起こることが多い。子どもの安全に気を配り、目を離さないようにすること。また、大人同士が支え合い、協力し合う姿を見せることが子どもにとってとてもよいモデルになる。ストレスがたまらないように大人が精神健康を保つことが大切。

野坂祐子

<以上>========================


【松山東雲 相馬】

「松山東雲・保育実践講座2011」報告

今年度は、2月末から毎週木曜日、4回開催し、今夜が最終回でした。
毎回、手作りのおにぎりや汁ものを用意し、約1時間半語り合いました。

①2/24
「あらためて保育の中の「安全」を考えてみませんか―保育の中のリスクとハザード」
参加者3名
②3/3
「子どもからの視座を、今一度、保育の歴史から学びましょう―幼児の教育アーカイブズを読む」
参加者10名
③3/10
「やってよかったといえる「会議」をしていますか―聴き合う関係を育むワークショップ」
参加者7名
④3/17
「年度末の「振り返り」どうやっていますか―ホワイトボード・ポストイット活用法」
参加者5名

例年に比べると参加者数は少なかったですが、大教室ではなくゼミ室を使い
円卓を囲み、ホワイトボードに向かってという形態での少人数ゼミのような形でできました。

最終回は、さすがに翌日や翌々日に修了式・卒園式を控えている幼稚園が多いため、
幼稚園からの参加者は、附属幼稚園からだけでした。
附属幼稚園も翌日卒園式ですが、明日の準備を終えてから参加して下さった先生もいます。

最終回は、ちょんせいこさんの「学校が元気になるファシリテーター入門講座」の85ページに紹介されている「友達関係マップ」のワークを参加者で体験してみました。


B4サイズ(100円ショップで売っているホワイトボードシート)ホワイトボードを2枚つないで、そこにクラスの子どもの名前を記入したポストイットを配置していきます。
参加者は、それぞれ自分のクラスの子どもたちの友達関係をマッピングします。
担任ではない方は、どこかのクラスを想定します。
友達関係のマッピングですから、4~5歳児のクラスを想定したワークとなります。
今回やってみて、年度末の時期なので3歳児クラスやほとんど3歳になっている今頃の2歳児クラスでも可能だということが分かりました。

参加された方は、次のようでした。

①4歳児(幼)担任
②3歳児(幼)副担任
③2歳児(保)担任
④5歳児(保)主任

④の方の感想として、
「このようにして力関係を見ていくと、実は担任が一番強いのではないかと感じた」
という言葉がありました。
保育者の一般的な傾向として、「人間関係」に引っ張られるということがあると思います。
特に、相手からの働きかけに対する反応の仕方の「強い」子どもや「弱い」子どもが気になり、それをコントロールしたくなります。
経験のある保育者ほどその傾向があります。
その場合、ここでマッピングしてみた「対人的な表現の仕方」から一度、その子自身の自分の出し方「自己表出」に戻ってみていく視点が大切になります。
そこでの「自己表出」とは、対人関係というよりもむしろ、

・自分の遊びを見つけているか?
・その遊びはいつもの遊び?目新しい遊び?
・「いつもの遊び」をすることで、安定できているか?
・「目新しい遊び」に触れて、興味・関心を広げているか?

といった視点となります。
この場合、先ほどの「友達関係マッピング」を「興味・関心マッピング」特に、身近なモノ(自然などの環境)やデキゴトへの興味・関心でマッピングするという応用編も考えられます。

②の方の感想として
「一人の子どもが、たくさんの線でつながれていることを実感した」
というのがありました。
3歳児クラスの終わりごろですから、気の合う友達のつながりが増えてきているのでしょう。
そのことが確かめられたら、保育室などの環境のあり方も、それに応じたものが要求されるでしょう。
かなり細かく区切られた空間、直接保育者の目は届かないが保育者の存在は意識できる空間、といったものでしょう。

5歳児も後半になると、それぞれの遊びが有機的なつながりをみせダイナミックになってきますから、環境図に友達関係や興味・関心の視点でマッピングしていくことが求められるでしょう。

このように考えると、既に保育の世界では、記録や計画のあり方の実践として、これらのことは行われてきたものです。
ただし、これまでは、保育者個人の「保育記録」としての実践が多かったように思います。
これを、学年集団やフリー保育者や主任・園長なども含め、大きなホワイトボードとポストイットを使いチームとしてやってみるという提案は面白いものだと思い、今回の実践講座で取り上げたわけです。

また、「平面では書き表しにくい」ということも感じられたようです。
保育者の頭の中では、保育の真っ最中には、三次元的にとらえられているのかもしれません。
それを一度平面に落してみることで、より意識して三次元的なとらえができていくように思いました。

前回の「聴き合う関係を育むワークショップ」でも感じたことですが、可視化の力はとても大きいです。


(松山東雲 相馬)

「保育の実践と研究」最新号を読んで

松山東雲女子大学・短期大学では、例年、11月から翌年2月にかけて、平日夜間の実践研究会を、1週おきに開催していました。
今年度は、日程の調整が難しく延び延びになっていましたが、2月の終わりから毎週木曜日の午後6:50~8:30で開催してきました。
本日は、その最終回となります。
今週末に、修了式・卒園式を控えている幼稚園が多いので、参加者は少ないかもしれません。
今夜は、ホワイトボードやポストイットを活用した、保育の振り返りのワークショップを行います。
また、今般のような大規模災害が起きた時の子どもたちの心のケアに関する情報についても共有したいと考えています。

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「保育の実践と研究」という季刊の雑誌があります。
この3月に発行された、第15巻4号の特集は「保育の源流」です。

先日の、東雲・保育実践講座でも、「幼児の教育」誌のデジタルアーカイブから、1970年代の日本保育学会での講演録(1930~1940年代の保育実践者によるリレー講演)を読んだばかりでした。

今号の「保育の実践と研究」の巻頭は、吉村真理子先生の寄稿「少し離れた所から幼児教育を考える・・・立ち位置が変わると視点も変わる」でした。
吉村先生は、「保育者の生活感覚の不思議さ」「歌声があまり聞こえない」「声をそろえて一斉にとなえることへの違和感」「マニュアル化パターン化が目立つ」「将来を見据えて保育のねらいはもっと大きく」と、先生が保育者として現役の頃には消えつつあったそれらの現象が、またぞろ顔を出していることに対して、率直に述べられています。

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特集「保育の源流」では、藤野敬子先生の寄稿と、藤野先生のもとで保育者として共に勤めてもいらっしゃった永倉みゆき氏による「藤野敬子の保育の原点を探る」、藤野先生のライフヒストリーを研究し発表された鈴木久美子氏による「藤野敬子の〈語り〉から「保育」とは何かを問う」が掲載されています。

吉村真理子先生も藤野敬子先生も、松山東雲女学校の卒業生であることは知っていました。
今回、永倉・鈴木両氏の研究成果を読み、吉村・藤野お二人の「保育の源流」には、東雲の教育が根付いていることを改めて知ることができました。

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その後、大学の同僚の先生から1960~70年代に、松山東雲短期大学附属幼稚園の主任であった渡部信先生を追悼した冊子をいただきました。
渡部先生の略歴を読むと、まさに女学生だった藤野敬子が「私もどこかの幼稚園の先生になろう」と思うきっかけになった幼稚園での出会いと時期が重なっていることをがわかりました。

また、現在の松山東雲学園の歴史には記されていない、昭和17年に一年限りの「保育科」があったことや、戦災のため昭和20年に閉園となってしまったが女学校の附属幼稚園「松山東雲学園付設勝山幼稚園」が存在したことを知ることができました。(現在の短期大学保育科やその附属幼稚園の歴史以前ということになります。)
私自身の4年間の松山東雲短期大学での勤務の最後に、このような研究成果を読むことができたことを大変幸せに感じました。
ありがとうございます。
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(松山東雲 相馬)

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