保育内容「ことば」の授業⑤
今日は、次のようなプリントを配布しました。
「プリント上部の図(4つに分割されている)を見て、気付くことは何ですか?」
こういうタイプの質問は、本当に苦手です。
学生にしてみると、正解の予想がしづらいからです。
すぐに「わからない」「何も気付かない」と言います。
それでもしつこく聞いていくと、
「真ん中の段は、どちらも“かかわり”になっている」
などと言います。
「それは、“事実”です。その事実から気付いたことはありませんか?」
と、私もしつこいです。
すると隣の学生が「あ、5領域だ」とつぶやきます。「でも4つしかないよ」
「“表現”は表現、“人との”は人間関係、“環境”は環境…???」
「あ!言葉がないんだ。“個の安定と自立”は健康かな?」
あるいは、こんな答えも返ってきます。
「人とかかわったり、環境とかかわると、感性や表現力が育つ?」
「なるほど、下の層がベースになっているという論理を図に表したというわけですね。」
そんなやり取りをした後、
「(プリントの下半分にある)幼稚園教育要領の「言葉の領域」の内容10項目をよく読むと、言葉の獲得の発達には、人とのかかわりに関係が深い項目と思われるものや、表現の領域に関係が深いと思われるものがあることが見えてきます。」
「各項目を読んでみて、どの領域に関係していると思われるか、○数字の番号を図の中に記入してみましょう。二つの領域にまたがると思ったら境界線上に記入しましょう。」
この個人作業をした後
「さあ、隣の人と“見せ合いっこ”をしましょう。自分とは違うところに記入しているかもしれません。その場合、なぜ自分がその場所を選んだのかを相手に説明しましょう。“説明”すると、その言葉や文章の意味を深く考えることが出来ます。」
この作業の後で、保育指針と教育要領を比較し、異なっているところについて解説した上で、保育所での3歳児同士(2歳児クラス)のモノの取り合い場面の映像を見せました。
一方の3歳児に4歳児の姉がいて、そもそも姉が「ジャンケン」をすることを提案したことが発端となったエピソードです。
画面には保育士の姿も見えていますが、直接介入はしなかったという場面です。
前回までの授業では、幼稚園の4歳児のトラブル場面で教師が介入する映像を見ていますので、それとの比較も考えるように指示します。
学生の感想です。
感想と言うよりも、「私が言ったこと」をそのまま書いているのが多いのですが、「人の言葉を使って」ひとまとまりの文にしてみる経験が大事だと思っています。
「その内容が、どこと関係しているのかの分別は、答えのないことなので難しかったです。隣の人と何でそう思ったのかを話して、“そういう考えもあったか”と発見がいくつかありました。自分の考えを話すことの面白さがわかりました。ビデオは、ナレーションがあると、自分で“どういうことだろう?”とかんがえることが出来ないなとも感じました。」
「感性と表現、人とのかかわり、環境とのかかわり、個の安定と自立はすべて言葉の発達に関係していることを知りました。“生活の中で必要な言葉がわかり使う“というのは、環境とのかかわりだけど、人とのかかわりもあるねと友達と話しました。そこで、“生活の中で”という言葉のとらえ方がいろいろな出来ると思いました。改めて言葉って難しいです。」
「子どもたちは、言葉で自分の思いを伝える、というよりも、保育者のような存在の人に聞いてもらえる、というほうが大切だということがわかった。子ども同士のけんかで、その場その場にあった言葉を探して言おうと4歳のお姉ちゃんはがんばっていた。自分のしたことが原因でけんかが起こったのかと感じ、仲直りをさせようと子どもなりに考えているのがわかった。」
「一つにあてはめることが難しいものもあった。それだけ多くのことが密接につながって、言葉を獲得しているんだと思った。映像では、まだまだ言葉で上手に説明できなくても、保育者に抱きしめられ、泣きながら発している言葉を保育者に聞いてもらう、これは、子どもの安定につながり、自分の思いを伝える自立につながることなのかなと思った。」
「保育士が気持ちを理解してくれることがどんなに大きいかがよくわかった。話を聞いてもらっただけで泣き止んで落ち着いた。そういう時に自分の中でいろいろ考えられるんじゃないかな。お姉ちゃんのほうは、自分がけんかの原因になっていることに気付きとても気にしているようだったし、言葉をたくさん使えるので、必死の状況を説明しようとしていた。」
「前回の映像と同じように、泣き出してしまうような言葉に出来ない感情がありました。幼稚園の場面では、泣き出したところで先生がかかわっていました。今回は先生は見ているだけでしたが、年上の子が助けてあげる姿を見て、子ども同士でも解決できるんだなと思いました。」
今回は、後半の30分でお話作りもしました。
ペアになって、カエルの紙人形を操作し、お話を楽しみ記録しました。
「モノの取り合い」をテーマにしたものが多かったのは…笑えました。
(和泉短大 相馬)














































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