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保育内容「ことば」の授業④

前回の授業は、VTR「せんせいにも きかせて」(岩波映像 1993年)を視聴し、「幼稚園教育要領解説」の言葉の領域についての解説文(フレーベル館版ではP138~139)について、映像の場面とつなげた感想を書くという課題でした。

ちなみに、このVTRに登場する「ゆうこ先生」こそ、夏の実践研究全国大会の第一分科会にご登壇いただく足立祐子先生なのです。
かつて、毎月1回土曜日の午後、台東区立根岸幼稚園で開催されていた「保育を語る会」では若手グループの一員として足立先生たちと一緒に保育を語り合っていました。
VTRの中に、その当時のままの「ゆうこ先生」がいるのは、なんだか不思議な感じです。

今回は、学生の書いた感想文の中から6つをピックアップして、コピーをプリント配布しました。
授業の流れは次のようでした。

①、前週に書いた自分の感想文を読み直す。
②、もう一度VTRを見る。
③、プリントを読む。

今回ピックアップしたものは、次の視点で選びました。
1、ある程度の分量を書いている。
2、「子どもの内面を積極的に理解しようとする保育者の存在」という視点で書いている。
3、構文的に冗長だったり、結語が不十分だったり、書き言葉と話し言葉が混ざっていたりもする。

④、感想文からいくつかの部分を取り上げ、書き換え方を示す。
例:「家の人が言っていた言葉や…」→「家族や身近な大人が使う言葉や…」
  「言葉の発達が少し遅れている子に…と伝えてあげていた。」→「言葉の発達は個人差が大きいので…と伝えてあげていた。」

⑤、どれか一つを選ぶ、またはいくつかを組み合わせて、文章を校正してみる。(文末や単語の言い換え、段落の取り方など)

⑥、「かかわりのドーナツ」について図を板書し解説する。
⑦、「幼稚園教育要領解説」より、言葉の領域の内容1と2についての解説文(フレーベル館版では、P140~142)について、「せんせいにも きかせて」と「かかわりのドーナツ」とに関連付けて解説する。


という流れでした。
図で表していくと、「かかわりのドーナツ」I(私)とYou(二人称的他者)との間で、They世界へ向けての、Joint Attention(共同注視)がおきていることがわかるわけです。

「幼稚園教育要領解説」のこの部分では、どのように書かれているでしょう。

「幼稚園において,幼児が周囲の人々と言葉を交わすようになるには,教師や友達との間にこのような安心して話すことができる雰囲気があることや,気軽に言葉を交わすことができる信頼関係が成立していくことが必要となる。このように,言葉を交わすことができる基盤が成立していることにより,幼児は親しみを感じている教師や友達の話や言葉に興味や関心をもち,自分から聞くようになり,安心して自分の思いや意志を積極的に言葉などで表現しようとするのである。」

You的他者としての教師や友達の存在をクローズアップした表現です。「かかわりのドーナツ」の第一接面で起きていること、でもあります。
また、You的他者としての教師との関係を基盤に教師の視線の先にある世界(教師や友達が関心をもっている世界)へと出会うこと(Joint Attention)も生じていきます。これは、第二接面で起きていることです。

「その幼児なりの動きを交えた表現を教師が受け止め,積極的に理解することによって,相手に自分の思いを分かってもらいたいという気持ちが芽生えていく。そして,教師が的確にその思いを言葉で表現していくことによって,幼児が表現しようとする内容をどう表現すればよいかを理解させていくことも大切になる。教師や友達の言葉による表現を聞きながら,幼児は自分の気持ちや考えを言葉で人に伝える表現の仕方を学んでいくのである。」

You的他者と共に、They的世界にある文化(ここでは、「表現の仕方」)と出会い、それを私のものとしていきます。

さて、授業ではこの後、カエルの紙人形作りもしました。
紙人形を使って子どもと保育者とで「お話つくり」を楽しむことなども、かかわりのドーナツのような状況を作り出すのにも役に立ちます。(このあたりは、無理やりのこじつけですが…)

Img_0893

カエルの紙人形に、曲がるストローをセロテープでつけています。
これをもって、動かして遊びます。

学生が書いた、イラストメモ

カエルの切り方
Kaeru

Kaeru2


カエルであることが、実はとてもポイントだったりもします。
いきなり人間の紙人形を作ると、自分で描いた顔が「変だ」と思う子どももいます。
ところがカエルの顔だと、横に開いた口やら、鼻の穴やら、バランスが悪そうに思える顔もなんだかカエルらしく思えてきますし、「うちの子(カエル)がやっぱり可愛い」と思えるようなのです。
また、4歳児クラスの今の時期に、「直線的にハサミで切るだけで形を構成する」ことや「ハサミの動きを調整して、途中で止める」ことを経験していくことは、遊ぶことの幅を広げていきます。

次週は、これを使って、ペアになっての「お話作り」をします。

(相馬靖明 和泉短期大学)


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