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「灰色の男」にご用心!

ようこそ、研究所のブログへ!!

今日から時々「森上史朗のつぶやき日誌」を掲載します。

世界的なベストセラーであるミヒャエル・エンデの『モモ』には、人間から時間を奪って生活している“灰色の男”が描かれています。彼らは人間から時間を奪うため、子どもをもつ親を集めて次のような趣旨の演説をぶちます。

子どもは未来の人的資源だ。これからはグローバル化や電子頭脳の時代になる。そういう時代に生きる子どもの貴重な時間を何の役にも立たない遊びに消費させてよいのか。それは未来に生きる子どもへの犯罪である。

これを聞いた大人たちは目のさめる思いがしました。そこで各地に「子どもの家」という施設が作られ、そこでは自分で発見したり、工夫したりする遊びは厳禁。遊びをきめるのは監督する大人たちで、何かの役に立つものばかりになりました。

 この“灰色の男”から子どもの時間を捕物とり戻したのがモモという女の子です。

しかし、わが国では今でもちまたには“灰色の男”があふれています。“学力向上対策”や“幼小の連携”と言った大義名分のもとに、遊びを片隅に追いやろうとする風潮が見られます。しかし、遊びを重視する側にも問題なしとは言えません。遊びが学びであるということを心底から納得できるように、保護者や行政関係者に伝えているかがどうかが問われます。

 最近、研究所の創始者である高杉自子先生の生前の文章を編集し、『子どもとともにある保育の原点』(ミネルヴァ書房)というタイトルで刊行しました。この本の多くの部分に幼児の「遊び」は「学び」であることが具体的なエピソードをまじえて、分かりやすく解説されています。